CAD/CAM 自動化を進めるためのポイント【製造業DX】

これからご説明する内容は、以下に該当する方を対象としています。
ぜひご覧ください。
- CADやCAMシステム導入をご検討の方
- CAD/CAMの自動化がなかなか進まない方
- ITツールやデジタル技術を使った製造業DXをしたい方
DXとは?
製造業を含む様々な業界で見かける「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」ですが、まずは定義を振り返っていきます。
DXとは 経済産業省の場合
データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
(経済産業省「デジタルガバナンス・コード2.0」[2022年9月改訂] )
製造業におけるDXとは 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)の場合
顧客価値を高めるため、製造分野で利用されている製造装置や製造工程の監視・制御(OT)などのデジタル化を軸に、ITとの連携により製品やサービス、ビジネスモデルの変革を実現すること
(IPA「製造分野DXの理解」[2020年])
いずれも、ITツールやAIを利用するなど、デジタル技術を活用した変革が挙げられています。
そして、製造業のDXと切っても切り離せないキーワードが「自動化」です。
日本国内の超少子高齢化による労働力人口の減少、高度な技術を持つ人々の後継者不足、
経験やスキルの差による納期・コスト・品質のばらつきなど、属人化されたノウハウが課題として叫ばれています。
こうした課題の中、技術を継続し発展させていくために注目されているのが、
デジタル技術を活用した「自動化」なのです。
では、CAD/CAMといったITツールを取り入れれば、自動化され変革が起きうるのでしょうか。
まず自動化のプロセスを見ていきたいと思います。
自動化のプロセス

まずは見える化を
自動化に至るには、ツール以前にまず現在の業務や組織、プロセスなどの「見える化」が必要です。
情報を整理すると、ボトルネックや理想とする姿へのギャップが明確になります。
また、誰もが客観的に認識できます。
見える化が行われていない状態では、何をどう変革すべきなのか軸がぶれてしまったり、
漏れが生じたり、一部の人に限られた課題認識に留まるなど、実現すべきDXに辿り着くことができません。
標準化から自動化へ
見える化により、改善に向けて移行できる環境が整ったところで、次は「標準化」です。
シチュエーションや会社によって細かな違いはあると思いますが、
主に製造業における標準化とは、 品質のばらつきを防ぎ、高い生産性で、誰でも同様の作業や業務ができることを指します。
いきなり自動化とはならず、まずは見える化、そして標準化です。
一番生産性の高い条件を定めることで、はじめて適切な自動化につなげることができます。
CAD/CAM自動化を進めるためのポイント
ここまでの内容をご覧いただくとお分かりのように、すぐに自動化できるわけではなく、自動化の前に整理しなければならないことが多分にあります。
それでは、CAD/CAM自動化を進めるには、どんな内容を押さえるべきか3つのポイントを見ていきましょう。
1.加工の見える化、標準化が進んでいるか
例えば、穴加工の場合は下図のように見える化、標準化をすることで自動化につなげることができます。


2.CAM部門と現場のコミュニケーションは取れているか
3.CAM部門にスキル・情熱を持っている人がいるか
上記3つのポイントを押さえることで、自動化が進んでいきます。
「それができたら苦労しない!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、このような人に関わる内容も含めるからこそ、業務プロセスや組織が変革し、DXが実現していきます。
CAD/CAM導入検討は、DXのチャンス
「ITツールやデジタル技術を導入すれば、即問題解決!」
とはいきませんが、活用できれば大きな変革のチャンスとなります。
そのチャンスを確実に活かすために、ツールや技術そのもののスペックだけではなく、 環境整理や活用するための支援をするパートナー選びも、慎重に行う必要があるといえるでしょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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