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Cimatron導入事例│製造業向けCAD/CAM/CAEシステムのセイロジャパン

OKK株式会社様【工作機械の製造・販売】

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OKK株式会社様【工作機械の製造・販売】

マザーマシン・メーカーで活躍−あらゆる加工対象に適応するCAD/CAMシステム

セイロジャパンの提供する「Cimatron」は各種機能の充実度や演算スピードの速さに定評のある3次元CAD/CAMシステムだ。このシステムを活用している会社の一つが、多様な工作機械を製造するOKK(本社:兵庫県伊丹市)である。OKKの工作機械は、自動車のバンパーのような大型のものから携帯電話機の文字盤用金型といった精密なものまであらゆる製品を作り出す。この工作機械の開発や販売の際に欠かせないCAD/CAMシステムが、Cimatronだ。

OKKは、製品を作るための機械。いわゆるマザーマシンを製造する会社である。1915年に大阪で創業し、今年で創業93年を迎える老鍵だ。現在は売り上げのほぼ9割以上を工作機械が占める。工作機械の製造は1934年から開始し、その後マシニングセンタなどを世に送り出してきた。特に機械の剛性などで評価されており、同社の工作機械の信頼度は高いという。

現在取り扱う工作機械は、3軸、5軸および立型横型またユーザーの製造工場で配置しやすいようさまざまなサイズをそろえたマシニングセンタまたNCフライス盤や汎用フライス盤専用工作機械などだ。自動車の量産ラインに多くの納入実績を持ち、ほかにも空機産業や各種金型産業など業界は多岐にわたる。工作機械によって作られるものは、一般部品や自動車用バンパーなどの金型、また携帯電話の薄型コネクタなどの微細金型などがある。このようにOKKが製造している工作機械は分野やサイズ, 精密度の度合いも実にさまざまだ。

マザーマシンの導入検討に不可欠

このような工作機械を顧客が検討する際に使用しているのが、セイロジャパン「Cimatron」だ。Cimatronは2~5軸ミーリング対応の3次元CAD/CAMシステムで、データ変換の速さとNCデータの精度に定評がある。OKKはCimatronの前身である「ΦSTATION」を1999年に導入し、Cimatronが発売されてからは、これを活用してきた。

同社ではCimatronを.顧客が工作機械を検討するために製品を試作する際に使用する。顧客が設計したCADデータをCimatronのCAM機能で変換し、そのNCデータをもとに製品や金型を作成する。またさまざまな展示用サンプルも作成する。
これらの業務を行うのが同社の営業技術部SE課されだ。「弊社では他のCAD/CAMシステムも導入していますが、全部のCAD/CAMシステム作業のうち約7割をCimatronEで行っています。ほぼ毎日活用ており、人手が足りない状態です」と同課主査の中林光徳氏は言う。Cimatronは北米でOKK製品を販売するOKK-USAでも採用して活用されている。

Cimatronを使用した細加工サンプル
左サンプルのピンは0.2mm
中央はバルブボディカットモデル、
右の波部分上部の厚さは0.1mm

技術者の希望に応える豊富な機能

他社の製品と比較してCimatronの長所はまず.「加工機能がバラエティに富んでいること」(中林氏)だという。工作機械メーカーは、どんな種類であっても試作品を作る際には、できるだけよい品質のものができることを示さなければならない。そこで加工の際には、使用する工具や加工の経路などさまざまな形に合わせて最適なものを選ぶ職人的なセンスも必要になってくる。「Cimatronはそのような工作機メーカーが望む繊細さを実現することができるのです」(中林氏)。

例えば金型のテスト加工を行う場合、加工バスの違いで仕上がる加工面の出来具合は大きく変わる。Cimatronではこのようなバスの変更などに対応できるよう加工メニューが豊富に取り揃えられている。「他のシステムでは、ボタンを一つ押せばそれなりのものはできますが、選択肢が限られます。豊富な選択肢によって実現される品質の高さではCimatronが際立っています」(中林氏)。

また CimatronはNCデータの精度が非常によいという。加工をする際CADデータからNCデータへの変換が非常にうまくいき.最終データのバラつきが少ない。これはなめらかな面を作る際に特に効果を発揮する。
特に樹脂用の金型では、表面が滑らかでなければ射出成型機の製品の表面に荒さがはっきりと出てしまう。そこで人の手による。顔が映るほどの磨きが必要になるが、この作業はとても手間のかかるものだ。
ところがCimatronを活用すると、従来は3時間かかっていたものが1時間で済むような例も出たという。
「手間を大きく短縮でき、理想である磨きレス加工にもより近づくことができます」(中林氏)。

また。計算スピードも他のシステムより大幅に速いという。例えば他のシステムで30分かかるものが.Cimatronでは半分の15分で終わらせることも可能だ。またセイロジャパンのサービスも丁寧だという。「解析データを送ればすぐ見ていただき、切なアドバイスが返ってくるので非常に助かります」(中林氏)。

5軸や微細加工分野でもCimatronを活用へ

現在同社では3軸マシニングセンタなどに加えて5軸マシニングセンタや微細加工用の製品を展開している。 将来はこれらにもCimatronを活用したいと中林氏は言う。
「今後はフライス盤や3軸マシニングセンタなどは、安価な海外製が多くなるでしょう。これからは付加価値の高い製品を開発していかなければなりません。今は3軸の出荷が圧倒的に多いですが、将来5軸を購入しようと考えているお客様は多く。Cimatronの5対応はこの先かならず必要になると考えています」(中林氏)。

5軸マシニングセンター 「VP400-5AX」

一方. 微細加工対応マシニングセンタを開発したのは、携帯電話機のボタン用の金型を作る工作機械を依頼されたことがきっかけだという。携帯電話機のボタンは製品によっては微妙なカーブを描き、高い精度を要求される。 携帯電話向けのFPC(flexibleprintedcircuit)用コネクタも0.5mmピッチ以下の樹脂製品だ。他にも家電製品などの小型化にともなって微細加工の需要は増える一方だ。

通常のマシニングセンタでは、工作機械の性能を表す指標の一つとして、工具を円状に動かしたときの正確な円からのずれである真円度が4μm程度だという。微細加工対応機では1μm以下の精度を持つ。もちろんCimatronはOKKの要求に応えられスペックを持っており、現在の精度は0.1μm.バージョンアップではさらに一ケタ精度を上げる計画もある。

このようにOKKではCimatronの能力を十分に活かし、常に新しい展開を進めている。製造業の要求に応えてよりよい製品を追求し続けるOKKはCimatronの進化とともにますます発展していくに違いない。

Cimatronにおける作業画面

インタビューご協力

協力会社 OKK株式会社 様
ホームページ https://www.okk.co.jp/
所在地 本社:兵庫県伊丹市
創業 1915年
事業内容 工作機械の製造・販売
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