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Cimatron導入事例│製造業向けCAD/CAM/CAEシステムのセイロジャパン

オムロン株式会社様【電子部品製造】

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オムロン株式会社様【電子部品製造】

高精度・微細化する電子部品用金型加工にCimatronEを活用し技術高度化と効率化を図る

モバイル端末などの小型化・薄型化は、搭載される電子部品の高精度化・微細化をもたらした。オムロンの電子部品ビジネスを支える精密加工技術センタでは金型の高精度・微細加工の極限に挑み、その強力なツールとしてセイロジャパン提供のCAD/CAMシステムCimatronEを導入。高精度加工とともに工数削減、作業時間短縮など大きな効果を挙げている。

加工限界を突破し電子部品の新たな進化を目指す

オムロンは制御機器・FAシステム、電子部品、車載電装部品、公共・交通・セキュリティシステム、健康機器健康サービスなど幅広い分野で独創の技術を発揮している。無接点近接スイッチ、電子式自動感応信号機、自動券売機、自動改札装置による無人駅システム、ガン細胞自動診断機、オンライン現金自動支払機などオムロンが世界に先駆けて開発・実用化した製品・システムは、モノづくり、生活、社・7あり方を大きく変革し進歩させた。その根底には、社会のニーズをいち早く予見し、それに先駆的な技術で対応することで、より豊かで快適な社会と暮らしを創造するとの企業理念がある。

そのオムロンの事業展開の一端を担うものとして、各種の電子部品がある。オムロンが提供する電子部品は数多くのデジタル家電・モバイル端末OA機器などに搭載され、IT社会の進化をサポートしている。

「近年、電子部品は高精度・高機能化が進み、また微細加工が求められています。特に携帯電話やPHS、PDA、ハンドヘルドPCなどのモバイル機器においてはますます小型化薄型化が進み、これにともなって電子部品の微細加工の必要性が増しています。ここで重要になるのは、そうした微細加工を可能にする精密な金型設計技術と、金型製造技術です。微細加工の加工限界を突破し、他社には真似のできな「精密かつ高性能な電子部品をユーザーに提供することに、我々技術陣は全力を注いでいます」とエレクトロニクスコンポーネンツビジネスカンパニー・エンジニアリングセンタ精密加工技術センタ・センタ長の岡本恭一氏は語る。

高精度化のニーズに新たなシステムで対応

精密加工技術センタでは早くからCAD/CAMシステムを活用し、電子部品用の金型設計加工に役立ててきた。しかし最近の高まり続ける電子部品微細化のニーズに、従来のCAD/CAMシステムでは対応しきれない面が出てきた。

「特に我々精密加工の現場では、微細精度が要求される難易度の高い金型加工を多く手がけています。 しかもユーザーである電メーカーや精密機器メーカーからは、最終製品をタイムリーに市場投入するために、電子部品供給までのリードタイム短縮を求められています。いか/精度の高い金型をスピーディーに製作するか、このためには金型の品質を維持しながら、効率的な加工を行う必要があります。こうした視点から我々は新たなCAD/CAMシステムの導入を目指したのです」とエンジニアリングセンタ精密加工技術センタの田紀隆氏は語る。

たとえば田氏の部署で多く手がけているもののひとつに、コネクタ用の金型がある。コネクタは携帯電話をはじめモバイル端末の充電用ソケット部分などに多用されるが、最近の製品小型化にともない、接点間のピッチは0.3ミリと極限までの微細化が要求されている。さらにオムロンでは、将来的なニーズを念頭において、0.2ミリピッチのさらなる微細化にも挑もうとしている。

バス作成が容易、ミスの削減や工程短縮にも効果

オムロンでは各ベンダーのCAD/CAMシステムを比較検討し、入念なベンチマークテストを行った。その結果白羽の矢を立てたのがCimatronであった。

「何よりも実感したのは、バス作成のやりやすさ、自由度の高さです。実に豊富な工具の動きを、容易に実現できるのです。これは精度の高い金型を加工するには最適の能力と判断しました。バス設定を容易に行える多様なテンプレートが搭載されており、部署内の加工ノウハウのW準化にも大きな効果があるという点も決め手になりました」(田邉氏)。

Cimatronは処理速度も速い上、先進のアルゴリズムにより、高速・高精度切削を可能にする。加工形状認識、工具負荷一定制御、シャープコーナー丸め機能、ホルダー干渉チェックなどの最適制御機能も備えている。これも田氏は高く評価した。

マシニングセンタ

「活用を開始して以来、バスの品質は格段に高まりました。バス修正の回数やミスの低減が図られたのも見逃せない効果です。良好なバスが容易に作成・編集できるため、工数はかなり大幅に減少しました。またテンプレート機能が充実し、バス設定も容易にできるため、手入力によるミスも少なくなりました。従来はバスの不良により、ラスト加工で失敗したり、場合によってはマシニングセンタや工具にダメージを与えるという危険もありましたが、そうした危険も格段に減少しています。更に、銅電極の加工に付きもののパリの発生も、様々な加工方法を活用することで抑えられるようになりました。これらの効果により、作業時間は飛躍的に短縮しています」(田邉氏)。

あふれる潜在能力をもっと駆使したい

田邊氏には取り組みたいテーマがある。放電加工を使わず、高硬度材の金型を直接加工する「直彫り」である。これが実現できれば、金型加工工程をひとつ省略できる。ハードルは、微細で精度の高い金型を工具で正確に切削加工できるかどうか。しかし田邊氏は、Cimatronの能力はこのハードルを超える可能性を秘めているとみている。
「これまで使ってきた実感では、Z軸における上下動の制御にも優れた性能を発揮してくれています。バスを工夫すれば、もっと融密で自在な工具制御ができると思います。Cimatronの活用を始めてまだ半年なので、私自身もすべての機能を使いこなしているわけではなく、もっと多くの潜在能力がこのシステムにはあると思います。あらゆる機能をフルに駆使して、さらに多彩な高精度加工を実現し、部品事業の発展に貢献したいですね」と田氏は抱負を語ってくれた。

インタビューご協力

協力会社 オムロン株式会社 様
ホームページ https://www.omron.com/jp
所在地 本社:京都市下京区
創業 1933年
事業内容 制御機器、電子部品、駅の自動改札機や太陽光発電用パワーコンディショナーなどの社会システム、ヘルスケア事業
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