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NCSIMUL導入事例│製造業向けCAD/CAM/CAEシステムのセイロジャパン

エアバス株式会社様【航空機製造】

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エアバス株式会社様【航空機製造】

1990年代の初期から NCSIMULを導入し、メーカーとソフトウェア開発者間のWin-Winの協力が確立

エアバス社は1990年代の初期から NCSIMULを導入している。
メーカーとソフトウェア開発者間のWin-Winの協力が築けたことが、導入成果としてあげられる。両者は、同じ言語で意思疎通するが、その言語とはGコードプログラムを意味するのではない!
我々は真相を探るために、フランスのメオルトにあるエアバス社を訪れた。


このユーザー事例が発行される頃、ソンムのメオルトにあるエアバス工場は、大西洋岸にあるセイントナザリヤの工場にスーパージャンボ機A380の先端部分であるノーズコーンを納品し、その祝賀を行っていることだろう。ヨーロッパにあるエアバス社の他の製造工場と同様に、メオルト工場は独自の能力と特殊技術を持っている。

エアバスA380

彼らの持っている技術とは:
・軽合金の中小部品の加工
・ヨーロッパ航空機メーカーの全ノーズコーンの組み立て(ノーズコーンは11もしくは12部分からなる操縦席と乗客通路のハウジング部分)
・機体の組み立て(例:A380着陸装置部分など)
現在、工場では、1100人の従業員を雇い、その特殊技術に見合う最先端テクノロジーを使用している。高速加工(HSM)、自動リベット打ち、組み立て時のレーザー計測による空間位置決めなどは、ほんの一例である。この工場では合計で20余りのNC工作機械とマシニングセンター(4軸/5軸高速加工機械11台を含む)がある。

加工サイクルを短縮

競合他社とのベンチマークとの比較の結果、NCSIMULが導入されたのは、1993年3月であった。
メオルトはグループで初めてソフトウェアを導入した工場であり、続いてツールーズにあるセイントエロイ工場でもNCSIMULが導入されることになった。
メオルト工場のITの責任者である Alain Allegro氏に話を伺った。
「シミュレーションツールを導入した主な理由は、それまでは試作にかかっていた時間が大きな負担であり、この時間をいかに削減するかということが課題だったからです。NCSIMULを導入する前は、 CADDS CAMアプリケーションからの加工プログラムを、ポリスチレンや軽合金部品上で低速でのドライランをしていました。この時間削減の問題に加え、NCSIMULの導入効果は他にもあります。加工サイクルを短縮し、プログラム作成後のプログラム検証を直ちに行える点です。」と、我々に語ってくれた。
導入後に始めてシミュレーションをしたプログラムは、平坦な素材での3軸ミーリングオペレーションであった。その後の技術の進歩に従い、新たな要望が上げられるようになり、その都度新たにNCSIMULの機能が付け加えられていった。
4軸加工、5軸加工、特殊工具を用いた加工設定のサポート、もちろん複合加工や高速加工との統合などである。

フランスでの他のエアバス工場と同様に、昨年よりメオルト工場は NCSIMUL新シリーズに移行し、従来の加工の向上やその部門での特殊技術、とりわけHSM (高速加工)における利点について研究を行っている。
CAM の責任者である Jean-Michel Marechal氏はアップグレードによってもたらされた利点についてこう述べている。

「NCSIMUL の新シリーズに移行後は、以前よりもシミュレーションを行う回数が減りました。また新バージョンには新たな機能が加えられました。例えば、ソリッドモデリング機能は、素材の切削や機械動作をダイナミックに解析し、またシミュレーション中に様々な角度から観察することができます。エアバスメオルトの30名の従業員が、この新しいインターフェースに満足しています。我々の持つ6個の NCSIMULライセンスはフル稼働しています!」
同ソフトウェアは、ツールーズに拠点を持つACE チーム(エアバス-コンカレント-エンジニアリングチーム)によって主に使用されており、同社の他の生産拠点でも評価されている。

ユーザーの期待を反映させる

エアバス社と我々、スプリングテクノロジーが協力することにより、ソフトウェアのバージョンアップがエアバス社に十分な利点を、短時間でもたらすことになったと言える。我々、スプリングの開発チームは航空機メーカーのノウハウと要望を、製品へと反映させたのだ。 この「ユニバーサルコントローラー」モジュールは、もともとは特注品の開発から出発し、今ではNCコントローラーの全タイプをサポートするNCSIMUL モジュールとなっている。

Alain Allegro氏はこう語ってくれた。
「エアバス社のニーズをスプリングテクノロジー社のエンジニア達が共通認識として共有することは、同社との協力関係の構築の重要なポイントでした。スプリングテクノロジー社のエンジニア達とエアバス社の社員の意思疎通が円滑であったため、彼らのニーズをよく把握できました。開発チームはエアバス社の本社に近いツールーズに拠点を構えていたため、製品開発にも有利でした。製品開発における柔軟性により、不要な機能は思い切ってカットし、より重要な機能に重点的に開発を行ってくれました。」
現在、エアバスフランス社の全ての工場でNCSIMUL が導入され、日々高まるシミュレーションの必要性に応えている。

エアバス社でのNCSIMULの役割

最近では、フランス国内のエアバス社工場では、20個余りのNCSIMUL ライセンスを使用している。ツールーズ工場へのNCSIMULの導入は、ACE (Airbus Concurrent Engineering)プロジェクトのITソリューションの責任者であるFrédéric BERTAUD氏によって決断された。
彼のチームはNCSIMULと CATIA V5の統合を改良するため、スプリングテクノロジーと協力し合い、設計から加工までの一気通貫のプロセス開発を行った。

NCSIMULはCADやシミュレーションユーザーソフトウェアに必要なソフトウェアツールを含む「加工ポータル」の一部ともいえる。ポータルには多くのカスタマイズ開発とライブラリ(プログラムデータベースなど)が含まれている。これによりソフトウェアおよび結果にアクセスしやすくなり、余分な手順を省くことができる。
このチームの中で、とりわけセイントエロイとセイントナザリヤ工場では「ユニバーサルマシンモジュール」が使用されることになっている。アプリケーションは縦通材の加工および側壁パネルの穴あけに用いられるトライセプトマシンのプログラミングの検証を含んでいる。
最後に、ツールースにあるAéro-Constellation の、新たな “Lagardère”工場では、 NCSIMUL を使用し、A380のコーナーフィッティングの自動高速5軸加工をチェックすることになっている。 写真測量法が、シミュレーションの基準として使用される航空機構造のデジタルモデルを生成のために適用されている。


 

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